HACCPって規格?手法?
HACCPは元々コーデックス(CODEX)という食品の国際規格で定められた
考え方および、手法になるので、規格ではありません。
・コーデックス(CODEX)規格とは?
正式にはコーデックス・アリメンタリウス(Codex Alimentarius)というラテン語からきた言葉で、「食品規格」という意味をもちます。
19世紀末のオーストリア・ハンガリー帝国でも使われたことがある伝統的な言葉になります。
現在、世界的に通用する食品規格はこの規格のみで、
これを普通コーデックス規格といっています。
大別して3種類のコーデックス規格があります。
1.コーデックス・スタンダードといわれる食品規格。
いわゆる規格基準を決めるためのもの。
2.リコメンデーションといわれる勧告、たとえば「勧告(推薦)食品衛生規範」 など。
このようにするのが望ましいという勧告で、衛生規範が主体です。
3.ガイドライン
文字通りのガイドラインで、一部の表示、HACCPの実施方法などがあります。
CODEX規格は誰が決めてるの?
ずばりそれは、食品規格委員会であるコーデックス委員会です。
英語名でコーデックス・アリメンタリウス・コミッション(Codex Alimentarius Commission)といい、CACと略称されています。
このCACが決める食品基準のことをコーデックス基準と言います。
CACは、消費者の健康の保護、食品の公正な貿易の確保等を目的として、1963年にFAO及びWHOにより設置された国際的な政府間機関であり、国際食品規格(コーデックス規格)の策定等を行っています。
日本は1966年より加盟しています。
CACは二年に1度の総会が行なわれ、コーデックス委員会の下に、計29部会(休会中の部会も含む)が設けられています。部会は、加盟国の中から選ばれたホスト国が運営しており、会議は通常ホスト国で開催されています。
加盟国:188カ国*、1加盟機関(EU)**
事務局:FAO本部(ローマ)
日本国のHACCP義務化のタイミングは?大変なだけでメリットはあるの?
政府が義務化を早めた理由は『東京オリンピック』開催に際して、世界中の人へのアピールによるものと言われています。世界中の人が首都圏に集まるのでHACCPの義務化を進めておきたいと考えたんですね。
・HACCP導入のメリット
昨今世界規模で食品の安全に関する意識は非常に高まっています。
安全を担保するうえでHACCPのガイドラインを遵守し、HACCP管理しているというのは、世界標準で、強い信用につながるんですね。
ちなみに大手食品メーカーでは上位の国際規格となるISO22000やFSSC22000の認証を取っていることが多いですが、これらはHACCPを前提にプラスアルファの項目を定めています。
まとめ
今回は、HACCPは規格ではなく、規格を満たすための世界的に信用のあるガイドラインであることがわかりました。次回はHACCPの具体的なガイドラインの内容について説明したいと思います。
なお、食品衛生法とHACCPのスケジュール概要に関して知りたい方は、下記の記事をどうぞ。
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